作品名 | 刀 銘・虎徹 |
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時代 | 江戸 |
作者 | 長曽祢興里入道虎徹 |
データ | 日本刀重要美術品(1942年認定)身幅尋常反り浅く中切先の姿で、やや短寸。鍛え小板目約み、地景入り、テコ鉄現れ、地湧つく。刃文匂小湧深い互の目乱に足入り、冴える。寛文12~3(1672~3)年の作と思われる。 |
コメント | 近藤勇が「虎徹を持っていたから、刃こぼれもせずにすんで、身を守ることができた」と書状に書いたことから、虎徹といえば近藤勇とまでいわれるようになりましたが、当時、虎徹の刀は30万石以上の大名でなければ持つことさえ叶わなかったため、一説によれば“贋作”であったか“虎徹作ではあるが、銘のないもの”ともいわれています。 その虎徹は元来、鎧兜の鍛冶でしたが、50歳のときに刀鍛冶に転じためずらしい人です。したがって刀から身を守る甲冑の性格を知り尽くしているがゆえに、日本刀最高峰といわれる名刀を作りえたのではないでしょうか。 虎徹の名刀は、地金の鍛練に優れ、強く、しかも明るく冴えた刃を焼いており、無骨ともいえる姿の中に強さと美しさを持っています。 |